- なんとなくもやもやしてやる気が起きない
- 体がだるい
- 外出したくない
- なんか悲しい
- 息苦しい
- 眠れない
- 孤独を感じる
いま、ちょっとでもこんな気持ちになっている駐妻さん、いませんか?
駐在妻って、案外「うつ」または「抑うつ状態」になってしまう人が多いんです。
私は、中国では「抑うつ状態」を何度も経験し、アメリカではパニック障害をおこしました。
そんな私が、当時を振り返って、うつになりそうな環境や原因、またそれらを避けるためにできることをまとめてみようと思います。
駐在妻が「うつ」「抗うつ状態」におちいる原因
私が中国に行ったときに「抗うつ状態」になった原因と、アメリカで「パニック障害」をおこした直接の原因は、まったく違うものです。
でも、どんな原因だとしても「相談できる人・機関がない」が物事を悪化させてしまいます。
海外駐在って本当に狭い世界なんですよね。
激務すぎる夫とのすれ違い・ワンオペ育児
中国駐在の時は、立ち上げ責任者だった夫が激務過ぎて、私は1歳4歳の子供を初めての海外でワンオペで、本当に二人とも余裕がなかった。
中国駐在で、初めての家族帯同だったので、頼れる先輩奥様がいなかったというのも、初めての駐在にはかなり厳しいものがありました。
同僚たちは全員、単身赴任だったので、休みの日にはゴルフだ飲み会だと、「立ち上げ責任者」という名前の付いたまだ若い(30代前半でした)夫を連れまわします。
子供はまだ1歳と4歳。
中国語も全然わからない、知り合いも当然いない、夫と話し合いたくても、夫も忙しくてイライラしてる。
辛くて辛くて、最初の年は7回も日本に一時帰国しちゃいました。
幸い、日本人が多い地域だったので、仲良くしてくれる人も増え、少しづつ孤独感もまぎれていたように思えましたが、ちょっとの外出でも頭痛がするように。
また、口の中が乾いて、うまく話せなくなったり、寝付けなくなったり。
また、寝てるときに息苦しさを感じてすぐ目が覚めてしまったりすることもありました。
ストレスが大きすぎて、ドライマウスになってしまったんです。
体がストレスによって緊張状態にあり、交感神経が優位になっていると唾液を分泌しづらいという体内のメカニズムがあるためです。
ドライマウス口腔乾燥症研究会公式サイトより引用
とあるサイトに、駐妻がうつになったら「まずはご主人と話し合う」って書かれていて、
それができたら苦労しないよ…
って思っちゃいました。
そんなアドバイスも聞けないくらい、心がすさんでいたんですよね。
実際、駐在がきっかけで離婚した方もちらほら知っているので、私も一歩どこか踏み外していたら、離婚していたかもしれないと思うと、お互いよく頑張ったな、って思います。
慣れない外国語での生活
これは、中国でもアメリカでも共通してストレスでした。
初めての駐在が中国で、さらに同僚や前任者はうち以外全員単身赴任でいろいろ教えてくれる先輩奥様がいなかった。
ということは、中国語を習いに行きたくても、どこに習いに行けばいいのか、教えてくれる人がいなかったんです。
「最近中国語教室ができたらしいよ」と、やっとできた知り合いに教えてもらって行ってみた教室は、日本人3人、フランス人1人、中東系の方1人、韓国人1人、アメリカ人1人という、かなりインターナショナルスクールなクラス。
先生は、「英語で」中国語を教えてくれて、クラスの共通言語も「英語」でした。
私以外の日本人は、英語で日常会話くらいならできるわ、っていうレベル。
私は、英語も、もちろん中国語も全然わからないレベル。
もう、ツラくてツラくて…何を言ってるのか、何を説明されているのか、今何をやらなくちゃいけないのか、一個もわからなかった。
幸い、二人の日本人は、英語も中国語もできない私にやさしくしてくれましたが、この時ほど心が折れたことはなかったかもしれない、っていうくらい、自分が情けなかった。
自分としてはものすごく頑張ったと思うんですが、3か月でそこの教室を辞めてしまいました。
日本人同士のトラブル
中国にいた時は、幸いにも日本人同士のトラブルには巻き込まれずに済みました。
住んでいたマンションが、比較的アットホームな感じで、結構みんな過干渉しない人たちだったので、とても暮らしやすかったです。
同じマンション内で仲良くなった駐友(っていう言葉あるのかな?)とは、今でもお付き合いがあります。
ただ、別のマンションでは、ご主人の上下関係によるマウントの取り合いとか、過度な干渉があったようです。
AさんとBさん、昨日二人でどこかに行ったでしょ。
どうして私を誘ってくれないの?
みたいな感じで、監視しあって、ウワサしあって、ドロドロっていう話はよく聞きました。
アメリカでは、ご近所に住んでいた日本人に「私も子供も」めちゃくちゃマウントを取られ、かなりいじめられました。
私も子供も、それほど気が弱いタイプではなかったはずなんですが、それで私はパニック障害、上の子もメンタルをやられて不登校になってしまいました。
詳しくは【日本人からのいじめ】駐在妻ってめんどくさいよね【私の体験談】にも詳しく書いてあります。
\子供のメンタル・不登校についてはこちら/
夫の会社関係の付き合い
日本人学校や補習校の運動会では、同じ会社での上司と部下、お客さんと下請け、みたいな感じでペコペコ頭を下げる光景をよく目にしました。
日本にいると、会社の上司や取引先とのおつきあいを、奥さんが目にすることってあんまりないですよね。
それが、海外に行くと、〇〇社の部長の奥様とかにご挨拶をしなければいけない機会が少なくありません。
同じマンションの上の階に住んでいる、なんてこともザラです。
優しい奥様ならいいんですが、残念ながらそうじゃない奥様もいるんですよね。
アメリカで仲良くしてた某有名企業の奥様が、上司の奥様に呼び出されて…って、泣きながら愚痴りに来たこともありました。
会社関係のお付き合いだと、いくら夫に言ってもどうすることもできないので、ほんと辛いですよね。
上司の奥様ガチャ失敗。って感じでしょうか。
ツラすぎる。
私も、某大企業の奥様から初対面の第一声が「あなたどこの部署?」で(笑)
「某大企業ではないんです(にこっ)」ってお返事したら、
じゃあ、ウチの下請け?
って言われたことがありました。
下請けではなく、対等な関係の別会社だったんですけどね。
なんなら、ウチの夫の会社がないと、お宅の会社が困るんですけどね(心の声)。
下請けじゃないですよ、って言ったんですが、その後全く話をしてくれなくなりました。
回避するためにできること
うつ・抗うつ状態を回避するためにできることは、それぞれの環境によっても違います。
ただ、一般論になってしまいますが、うつ状態にならないように日頃から気を付けたいことをいくつかご紹介します。
無理してでもリラックスできる環境を作る
無理をする、とリラックスって相反する言葉ですが、無理やりリラックスする環境に身を置いていると、ほんの少しかもしれませんが、気持ちが落ち着きます。
私は、今メンタルやばいかもしれない、と思ったら、まずお風呂に入ります。
本当にやばい時は、お風呂に入るのもめんどくさくなっているので、無理やり入らざるを得ない状況にしちゃいます。
電気は付けず、キャンドルを2~3個ともして、もし可能なら静かな音楽をかけて。
アメリカにはいい匂いのするキャンドルがいっぱい売っていたので、普段から好きな香りを探して購入しておくのも手ですね。
本当にメンタルがやられているときは、泣くことだってできないんですよ。
できればその前に、強制的にリラックスできる環境に身を置くことを意識しましょう。
薄暗いお風呂で、少し気持ちが落ち着いたら、涙が出ちゃうかもしれません。
でも、そこはお風呂。
誰も見ていないので、思い切り泣いてしまいましょう。
ただ、外国のおうちの場合、湯船がないところもあるので、そういう場合は、誰にも会わず、部屋も薄暗くして、好きな音楽をかけて、ベッドでゴロゴロしちゃいます。
中国の雨季はまだましなんですが、乾季になるとお風呂の水が茶色く濁ってしまっていたので、怖くて入れませんでした(笑)
また、中国の家も、アメリカの家も、湯船はありました。が、胸下くらいまでしかお湯をためることができなかったので、結構すごい格好で浸かっていました。
日本のお風呂は最高ですね。
あとは、漫画を読んだり、好きな動画を見たり。
私が中国にいた時は、ガラケーしかない時代だったので、動画を見たりすることもできませんでした。
子どもが学校に行っている間、誰とも会わず好きなことをして過ごしてください。
活字を読むのもめんどくさい…っていうときは、オーディブルで。
好きなものを好きなように食べる
これもね、おいしい和食をいつでも手軽に食べられる環境だったら、こんなにストレスたまってないですよ、っていう話です。
食のストレスって、結構つらいんですよね。
中国にいた時は、比較的日本食に近い味付けだったり、日本食に使える材料も手に入れられる環境でした。
食欲がない時は、外食でも中華がゆを食べたりできました。
中華がゆおいしいんですよねー
でも、アメリカの場合、体調の悪い時や真夏の食欲がない時でも、気軽に食べられるものがありません。
どうしても、作りたくない!食欲ない!でも子供達には何か食べさせなきゃってときには、適当な野菜をいっぱい煮込んだポトフを作っていました。
ソーセージとかお肉とか、好きなたんぱく質を入れて、ただただ煮込むだけ。
もうね、バランスのいい食事=手の込んだ食事ではなく、何でもかんでもぶっこんで煮るだけの手抜き料理で乗り切りましょう。
何でもかんでも、ママが頑張らなくてもいいんです。
食欲がなくても、スープなら飲めるはず。
あったかいスープを飲めば、少しだけでも気持ちは落ち着きます。
一時帰国したら絶対コレ食べるんだ!!!
ボッチでも全然大丈夫ということに気づく
海外で友達を作るのって結構大変じゃないですか?
私はアメリカで、ご近所の奥様にマウント取られて、親子そろってかなりひどいいじめを受けました。
あることないこと、駐妻グループに言いふらし、私の居場所はどこにもない状態。
でもね、
二か国目だったので、もう別にボッチでもいいや。
日本人がいない世界で生きてると思えば、なんてことない。
って思いながら生活していました。
たまたま、後から引っ越してきた2組のご家族と仲良くなることができましたが、その方たちと知り合ってからも、私はかなり心を閉ざして、仲良くしないようにしていたくらいです。
多分、おひとり様って、駐在妻に限らず、日本にもいっぱいいるんですよね。
私は、ひとりぼっちがさみしいって思っていたので、一人で何でも行動している人を見てうらやましかった。
で、その時に気づいたんですよね。
おひとり様を楽しんでいる人っていっぱいいるんだ。一人でもやれることっていっぱいあるんだ。
って。
それで、現地のスポーツジムに入会したり、資格の勉強をしたり、一人でふらっと買い物に行ったり、積極的に一人の時間を作ってみました。
そうすると、群れていなくても、お茶会に呼ばれなくても、陰で何を言われているのか全然わからないので、気にすることも少なくなりました。
ご主人と腹を割って話し合う
ウチの場合、中国ではお互いギスギスしすぎて、話し合うことすら難しかった。
でも、やっぱり話し合わないと、分かり合うことって出来ないんですよね。
ご主人だって、もしかしたら辛い思いをしているかもしれない。
だけど、家族を連れてきてしまったからには、弱音を吐かず自分が頑張らないとって、必要以上に気持ちを張っているのかもしれません。
多分、ウチほどギスギスしていないご家庭の方が多いと思うので、ゆっくりと話し合う時間を作ってみて欲しいな、と思います。
話しているうちに、
自分がこんなに辛いのは、環境が合わないと思っていたけど、本当はもっと家族の時間が欲しかったのかもしれない。
って、本当の心の声に気づくことができるかもしれません。
こちらの記事でも、駐在妻が多く悩んでいることに答えているので、お時間があるときにぜひ読んでみてください。
我慢せず帰国しましょう
私は、中国にいた時の初年度に、7回も一時帰国しました。
これは、飛行機で3~4時間という近距離だったことと、子供がまだ小さかったからできたこと。
子どもが小学校に入っていたら難しかったと思います。
アメリカにいた頃は、2年に1回しか一時帰国できませんでした…辛かった…
それでも、ツラくてツラくて眠れなくなってしまったら、一番近い少し長く休める休日は、我慢せず帰国してください。
もし、その時に「もう二度と海外に住みたくない、海外には帰りたくない」って思ったら、母子帰国してもいいと思います。
夫がかわいそう、って思うかもしれませんが、まずは自分のことを考えて。
ママの心がやられていると、子供たちのお世話が行き届かなくて、イライラしたり、放置したり、余計罪悪感を感じてしまって、自分を責める、という悪循環。
だから、今すぐ母子本帰国しなくても、「本当に辛くなったら帰る」って決めていれば、案外心が軽くなったりします。
帰国する時のことを考えて、転職サイトなどチェックしておくのもおすすめです。
帰国後にどんな仕事をするのか、想像しておくだけでも、気持ちに余裕ができますよ。
「うつ」かもしれないと思ったら…専門家に相談しましょう
もし、夜眠れない、食欲がない、なんか息苦しい…って少しでも思ったら、迷わず専門のカウンセリングを受けてください。
私はアメリカ2年目くらいの時、ベッドに入っても全然眠れない、スーパーで購入できる睡眠導入剤(メラトニン)を飲んでも、量を増やしても、全然眠れない、という日々が続いていました。
そして、パニック障害を発症したのは、夫が1週間の出張中のある日の真夜中のことです。
なんか息が、できない…
真夜中なので、子供たちは寝ています。
夫もいません。
誰かに連絡をすることもできません。
もしかしたら、緊張しすぎて体がこわばっているのかもしれない、と思ってお風呂に入ってみましたが、全然よくなりません。
息ができなくて、苦しくて、本当に怖くなってしまったので、真夜中だったけど自分で車を運転して救急外来に行くことにしました。
真夜中、一人で運転するのはとても怖かったのですが、それ以上に息ができないことが怖くて、車で10分ほどのemergencyに行ったのですが…
その病院は何度か行ったことがあるので、何とかなると思っていました。
でも、昼間に行くのと夜中の救急とでは、入り口が違ったらしく、探してもよくわからなかったんです。
車に戻って泣きました。
一人じゃ何もできない自分が情けなくて、でも同時に、どうしようもないんだからしょうがないってあきらめた気持ちもあって、そのまま家に帰ってしまいました。
家に帰ってから、ベッドに横になると息が苦しくなってしまうので、ソファに座ったまま、朝を迎えたのを覚えています。
その後、日本語ができる医者のいる病院で診断を受けて、不安障害(パニック障害)という診断をもらい、薬を処方してもらいました。
私の場合、まだ軽い症状で病院に行ったので、薬もほぼ飲まず回復に向かいましたが、我慢して症状が重くなってからだと、治るもの時間がかかります。
友人などに気軽に相談できる人はいいのですが、なかなか言えない悩みなどもあると思います。
そういう時は、医療機関やカウンセリングなどを必ず受けるようにしてください。
- 海外こころのヘルプデスク24時…ZOOMやメッセージでのやり取りが可能
- うららか相談室…ZOOMやメッセージでのやり取りが可能
- カウンセリングサービス…ZOOM、IP電話などでのやり取りが可能
- Group With…日本語で受けられる海外のこころの相談機関・窓口の一覧が掲載されています
- 帰国便利帳…海外から問い合わせできる相談先がまとめられています
- ココナラ …気軽にココロの悩みを相談できます
まとめ
駐在妻って勝ち組とか、キラキラしてるとか、ズルいとか、いろんなことを言われます。
また、日本人同士はかなり狭い世界なので、小さなトラブルなんて日常茶飯事。
日本ではお付き合いしないような人とも、なんなら密に付き合っていかなければいけないのは、本当にストレスです。
気が強くないとやっていけないんじゃないかと思うほど。
でも、気を張って、頑張って、頑張りすぎてしまうと、ある日心がポキッと折れてしまうことがあるんです。
努力不足なのではなく、頑張りすぎなんですよ。
まじめな頑張り屋さんがなりやすいイメージですが、案外負けず嫌いな方も危ないです。
小さなポキッなら、まだ修復可能ですが、大きくバキッと折れてしまうと、そこから立ち上がることができなくなっちゃいます。
そうなる前に、まずは自分にやさしく、自分を甘やかしていたわってあげてください。
時には開き直りも大切です。
私はボッチですが、何か?
くらいの開き直り、できたら楽になりますよ。
早めに回避、そしてやばいと思ったらすぐに相談できる医療機関に行ってくださいね。
\ママも子供も大変だよね…/
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