海外駐在も慣れてきて、現地校にも元気に行くようになってくると「うちの子最近会話の中に英語が混じってきた」と一安心かもしれません。
そうなんです。小さなお子さんは特に、耳に入ってきた言葉を覚えるのがとっても早いので、気付いたら、言葉の端々に英語が混じっていることも。
英語が上達した証拠ではありますが、ここで一緒にたのしく日本語保持もしていきましょう。
どうしても、英語を話すことに力を入れてしまいがちですが、永住するのではなく、何年後かに帰国するのが決まっているのであれば、小さいうちから日本語はしっかり学習しておく必要があります。
この先、日本語を忘れてしまわないように、しっかりと日本語保持を意識した学習プランを考えていきましょう。
そんな小学校低学年におすすめの「日本語保持」に最適なドリルをご紹介いたします。
低学年はとにかく楽しむ!クロスワード で重要語句を覚えよう
海外駐在中のお子さんは、普段意識して積極的に日本語を学んでいないと「日本語を読んで理解する」ことが苦手になってしまいます。
特に、小学生の場合いちばん意識していきたいのが漢字と語彙です。
なるべく楽しく、たくさんの言葉を覚えるのにとてもいい教材のひとつがクロスワードパズルです。
まずは、クロスワードパズルで「ことば」を楽しんで、その先に「辞書引き学習」へもっていく、というのが理想的な流れなのではないか、と思います。
たのしく勉強できる!【小学生の重要語句クロスワード 】
このクロスワードのおすすめポイントは、実際に小学校の各教科で使われる単語をクロスワードパズルというゲームに組み込んでいるところです。
ただ単に、いろんな言葉を使って遊ぶのではなく、各教科に絡めて考えるところがとても使いやすい!
特に、海外現地の学校に通っている子は、補習校に行っていたとしても、日本の理科や生社会、音楽、生活、体育などの言葉を知らずに帰国することが多いです。
問題の中にも、どの強化で使っている言葉なのかを提示してあるのがすっごくいい!
ちょっと背伸びした問題には「調べてみよう」というマークがついていて、言葉の意味を自分で調べるきっかけにもなります。
\ことわざ・慣用句も知っておきたい!/
参考書と連動、一緒に使えば効果倍増【賢くなるクロスワード】
小学生の重要語句クロスワードと同じく、国語・算数・生活(社会・理科),その他の重要な用語を使ったクロスワードパズルです。
こちらも楽しみながら学校での生活もしっかり学習できます。
この賢くなるクロスワードのおすすめポイントは、種類の豊富さ。
国語・算数・生活のクロスワードのほかにも、四字熟語のクロスワードや日本の歴史、都道府県、動植物に関係する言葉など、年齢と興味に応じた種類を選ぶことができます。
さらにこのクロスワードパズルは、参考書「自由自在」と連動しています。
取り組んだクロスワードに関わる実戦的な問題を紹介しているので、さらに理解度が深まり、実力がつくようになっています。
\四字熟語も覚えておきたいですよね/
\姉妹版の自由自在と併用すれば、さらにパワーアップ!/
金田一「トライアングル」式 はじめてのクロスワード
こちらのおすすめポイントは、「トライアングル方式」
パズルとミニ辞書、そして難しい言葉はお助けリスト、この3つを行ったり来たりしながら、パズルを完成させる。
という志向です。
実は、これ
「辞書引き学習」の導入にはもってこいなんですよね!
日本では、小学校3年生から始まるのですが、出来るだけ早いうちから辞書引き学習をさせた方がいいと言われています。
ただ、いきなり分厚い辞書を渡されると、なんとなく勉強色が強くて抵抗感が出てしまう場合も。
そんな時に、ゲーム感覚でクロスワードをやりながら、巻末についているミニ辞書で調べてみるという経験を積めば、
スムーズに分厚い辞書にもレベルアップできますよね。
クロスワードにはまったら、次は楽しい【辞書引き学習】へ
クロスワードで楽しく「ことば」を使うことができたら、
次のステップは辞書引き練習をしていきましょう。
前述したクロスワードをやりながら、徐々に辞書引きも追加していくことで、自然に
「辞書を引く」
という行為が自然に、楽しくできるようになってきます。
6歳になったら くもんの辞書引きれんしゅう
まずは、辞書引きの練習をしていきます。
いきなり分厚い辞書を渡して、さあ引きなさい。と言われてもやり方がわからないですよね?
辞書引きは最初が肝心。
シールを貼ったり付箋を貼ったり、まずは楽しみながら「ことば」をたくさん感じて辞書を引く楽しさを体験していきます。
6歳になったら、と書かれていますが、ひらがなが読めれば幼稚園児でもいけますよ。
ことばの力がつく 辞書引き学習: ドラえもんの学習シリーズ
「辞書は言葉のどこでもドア」
確かに、辞書にはいろんなことが書いてあり、辞書を開くだけでたくさんの発見をすることができます。
私もそうですが、何か知らないことがあるとすぐにネットで調べてしまうのって、実はもったいないことをしているのかもしれません。
辞書をパラパラめくりながら、目的の言葉にたどり着く前に、別の言葉が目に入ってしまう。
そんな寄り道も、とっても大事なこと。
自分で何かを発見する喜びを、ぜひ教えてあげてください。
実はこちらの辞書引き学習は、「例解学習国語辞典」と連動して学ぶと、学習効果抜群の作りになっているので、ぜひご一緒に!
楽しく覚える四字熟語・ことわざ・慣用句
ことばの成り立ちって、すごく面白いですよね。
四字熟語って、難しそう、とっつきにくそうって考えがちですが、実は好きな子供って多いんです。
なんかカッコイイ!
でも、四字熟語を漢字の塊として覚えようとしても、楽しくないし難しい。
なので、四字熟語や慣用句など、図解やイラストで楽しく学べる本をご紹介します。
新レインボー 写真でわかる はじめてことわざ・四字熟語辞典
この辞典は、写真を見ただけでこのことわざが何を意味しているのかが分かるようになっています。
オールカラー、わかりやすい写真や説明付きなので、見ているだけでもとっても楽しいのも特徴の一つ。
ことば、漢字、意味がビジュアルで結びつくので、楽しく覚えられて、さらに忘れにくい!
例えば、「芋を洗うよう」という言葉
お芋を洗うってなんだろう?お料理?
言葉だけじゃイメージがわきません。
でも、お芋がいっぱい詰まった写真と一緒に説明が書かれていたら、
込み合っててぎゅうぎゅうな状態が「芋を洗うよう」って表現するんだね。
って理解できますよね。
こうやって写真と説明を見ると、すごくよくわかります。
この本は、私が読んでもとっても楽しく、勉強になりました。
あいうえお順で探す、仲間の言葉で探す、など、巻末の索引にも工夫がいっぱいです。
コウペンちゃんといっしょに学ぶ 小学生の四字熟語・ことわざ慣用句
ゆるキャラとして大人気のコウペンちゃんですが、実は侮ってはいけません。
コウペンちゃんシリーズの問題集ってとっても人気があって、かつ実用的。
コウペンちゃんが、小学校で覚えておきたい四字熟語338語を6つの章にまとめてくれています。
もともと、肯定的な言葉をかけてくれるコウペンちゃんなので、
勉強も前向きに頑張れる、楽しくいい気持ちで読み進められると評判です。
かわいいイラストと、シンプルかつ的確な説明で、パラパラ眺めているだけで癒されるのに覚えれられるという不思議な体験をしてみませんか?
\コウペンちゃんシリーズには、ことわざ慣用句もあります/
ちょっとマニアックな 先人の知恵を今に生かす 四字熟語図鑑
この四字熟語図鑑、私はとっても大好きなんですが、小学校低学年にはちょっと難しいかもしれません。
というのも、この四字熟語図鑑、コンセプトが、四字熟語がどのように作られたのか、その成り立ちを読んでいくことで、今の私たちの生き方や考え方と深い縁を見つけることができる。
というもの。
4文字という短い言葉の中に込められた意味、そしてリズムを楽しむ、さらになんか漢字がかっこいい!
こんな、ちょっとマニアックな四字熟語が約400紹介されています。
この本は、子供と一緒にぜひ、お父さんお母さんにも読んでもらいたい。
「語彙力は知識の源」と言い切る、素敵な本です。
小学生の間に身につけたい言葉力で中学受験に備える
次にご紹介するのが、もう少ししっかり勉強したい!受験にも備えたい!
というお子さんのためにおすすめの本をご紹介します。
マンガでわかる! 10才までに覚えたい言葉1000
マンガでわかる、10才までに覚えたい言葉1000は、小学生にはちょっととっつきにくい、わかりにくい言葉を中心に、ことわざ・慣用句・四字熟語・故事成語・カタカナの言葉・敬語などを、マンガと例文で楽しく覚えられる本なんです。
ことわざ、慣用句だけじゃなく、カタカナの言葉や敬語などが入っているのがとっても嬉しい。
カタカナ語って普通に使っていても、いざ説明しようとするとすごく難しいですよね。
敬語なども、マンガで楽しく「こう言う言葉があるんだな」って知ることによって、
今後、しっかり敬語を使わなければいけなくなった時、勉強しようと思った時の土台になります。
中学受験をしようと思ってから、いろいろ詰め込むのは大変なので、受験準備のちょっと前からこちらの本で基礎作りをしておきましょう。
マンガといっても侮ってはいけません。
特に、レベルアップ編は、大人でもうまく説明できない言葉もいっぱい出てきます。
「やおら」
の意味、説明できますか?
私はできませんでした…
\レベルアップ編もおすすめ!ほかにもいろんな種類があるのでチェックしてみて/
小学3年生から始める!こども語彙力1200 考える力が育ち、頭がグングンよくなる
東大王でもおなじみの齋藤先生の本、小学3年生から始める!こども語彙力1200
小学校を卒業するまでに覚えておきたい言葉をテスト形式で出題しています。
実は子どもって、ドリル形式で何度も練習するより、テストのほうが好きじゃないですか?
教科書に出てくる語彙の定着はもちろんですが、ちょっと先の中学受験を見据えて、語彙力の増強を目指している本になります。
ちょっと背伸びした内容もあるので、小学3年生には難しい表現もあるかもしれません。
漢字もそうですが、子供って画数が多いとか、なんか難しいっていうだけでちょっとテンション上がるんですよね。
なので、ちょっとむずかしくてくじけちゃう子には、やさしいところをお母さんと一緒にやってもらって、むずかしい言葉が好きな子は、どんどんチャレンジしてください。
こちらもおすすめ。図鑑・事典・年鑑(本)部門:第1位、百科事典・年鑑部門:第1位!
私も読みましたが、大人も知っておきたい「教養」がいっぱい。
貯め込んだ語彙は日記を使ってアウトプットしよう!
最後にご紹介したいのが、ちょっとだけ志向を変えてアウトプット教材をご紹介します。
我が家では、上の子が5歳くらいのころから家族で交換日記をしていました。
というのも、環境が変わって、不安定になっていたことと、パパのお仕事が激務になりすぎて全く会話ができない日々が続いたことがあったから。
みんなでなんてことない日々の思ったことを書き連ねた日記は、今では大事な宝物です。
おえかきこうかんノート
こちらの交換日記は2種類。
こうかんノートおえかきは、ちょっと小さい子向け、絵を描き始めたくらいの子用こうかんノート。
もうひとつが、家族のこうかんノート。
こちらは、文字を書き始めたくらいの子が対象です。
相手に何かを伝える楽しさを感じることって、すごく大事なんですよね。
まずはいちばん身近でいちばん大好きなパパやママに向けて、自分の気持ちを伝える体験をするのがいいと思います。
数年後、本当に大事な宝物になりますよ。
\お手紙をもらうのってすごくうれしいですよね!/
お手紙といったらコレ
1日ひとつのことだけ日記
この日記は、毎日何かしらのお題があるので、何から書けばいいの?何を書けばいいんだろう?と悩むことがありません。
そして、1日に1つのことしか書かなくていいのです。
でも、その季節にしか書けないお題だったり、その時の気持ちを書いたり。
なので、振り返って読み返したときに、その時の気持ちがよみがえってくるはずです。
著者の言葉に
日記ってね、書くことよりも、
本当はこうして1日の自分を振り返ることが意味あることなんだよ。でもさ、人間はみんな覚えていられない。
そこで記録なんだ。
それは本当の「生きる勉強」だね。
と、ありました。
本当に、人間は忘れてしまう生き物ですよね。
その時に感じたこと、気持ち、風の温度、土のにおい。
ましてや、海外での刺激的な生活の中、本当は覚えておきたかったことがたくさんあるはずです。
1年日記を書ききった後振り返ったときに、自分の成長の記録として残っているのは、最大の自信にもつながりますし、一生の宝物になるに違いありません。
ぜひ、1月1日から始めてみてください!
日本語保持に最適!海外駐在中の小学生に、語彙力を高めるドリル:まとめ
日本にいたら自然に入ってくる言葉も、海外駐在中はなかなか難しいものです。
そして、海外にいるとどうしても、日本語の勉強自体が後回しになってしまって、気付いたら日本語がすんなり出てこない、なんてことも。
感性が豊かな小学校低学年のうちに、日本語の美しさ、複雑さ、面白さを体感してもらい、そして、その時感じた気持ちを言葉にして書き残す。
帰国後のことも考えて、しっかりと日本語を楽しみながら伸ばしていきましょう。
日本語維持には漢字検定もおすすめです!
皆さん、通信教育は何で選んでいますか?海外子女は選び方にコツがあります。
海外子女・帰国子女におすすめの通信教育を10選比較しています。
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