広尾学園は、海外帰国子女受け入れ指定校第1号の学校ということもあり、帰国子女にも大変人気の高い学校です。
2007年から共学化(以前は女子校)するにあたり、大幅な学校改革の一環として「インターナショナルコース」を設立しました。
広尾学園といえば、海外の大学への進学率も高く、国内受験生の数も膨大。
中学受験案内(2024年度版)によると、募集人数240名に対し、受験者数が2023年度は3,064名、2022年度は2,712名と、かなりの人数、倍率になっています。
ー参考資料ー
高校からの入学は、一部クラスのみでの募集になります。
できることなら6年間通して広尾学園の教育理念・特色を存分に味わいたいですね。
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広尾学園中学校について
広尾学園は、東京都港区にある私立の中高一貫校です。
系列校に、広尾学園小石川中学高等学校(東京都文京区)があります。
2007年までは、順心女子学園という女子校でしたが、その後学校改革で共学に。その時にインターナショナルコースが作られました。
広尾学園のコースは大きく分けて3つ。
一つは、国公立大学・難関私立大学を目指す「本科コース」
二つ目は、医師や科学者などを志す人材を養成する「医進・サイエンスコース」
そして、「インターナショナルコース」になります。
インターナショナルコースにはAGとSGという二つのグループがあります。
AG(アドバンストグループ)は英文学、理科、数学と社会の一部などの授業がすべて英語で行われているのに対し、
基礎から英語力をつけるSG(スタンダードグループ)は主要科目は日本語です。
SGの場合、入試時に英語力は問われません。
広尾学園中学校の募集要項
広尾学園中学校の12月受験:国際生入試の募集人数は
- インターナショナルAG…30名
- 本科/医進・サイエンス/インターナショナルSG…10名
例年、SG・AGの国際生入試の倍率が4倍前後。偏差値も高いので、かなり入念な対策が必要になります。
- 「国際生 入学試験」 の出願資格
(a) 海外在住経験が1年以上あり、帰国後3年以内の帰国生。
(b) 英検2級以上、または同等の英語力を有する者。(インターナショナルアドバンストグループ希望者のみ)
※国内のインターナショナルスクールに在学している生徒、外国籍の生徒はご相談下さい。
※外国籍の方は既に日本での滞在許可(査証)があることが必須条件です。
- 「国際生 編入試験」 の出願資格
(a) 海外在住経験が1年以上あり、帰国後1年以内の帰国生。
(b) 英検2級以上、または同等の英語力を有する者。(インターナショナルアドバンストグループ希望者のみ)
※国内のインターナショナルスクールに在学している生徒、外国籍の生徒はご相談下さい。
※外国籍の方は既に日本での滞在許可(査証)があることが必須条件です。
インターナショナルAG選考方法
- 原則、海外在住経験が1年以上あり、帰国後3年以内であること
- 英検2級以上、または、同等以上の英語力を有する者
- English(英語による出題): 50分/100点
- Mathematics(英語による出題):50分/50点
- Japanese(日本語による出題):30分/50点
- Interview(英語/日本語):10分(受験生との個人面接)
※2 TOEFL iBTでスコア90以上の場合はEnglishの試験を免除します。事前にスコアの提出が必要です
ちなみに、TOEFL iBT90点以上って、TOEICで言えば980点くらい、英検で言えば準1級から1級程度と非常に高いレベルです。
中学受験なので、このレベルを「小学生」が求められているのだと思うと…かなりの強敵です。
また、英語だけではなく、数学に関しても英語で出題されるので、一般的な塾や家庭教師では難しいでしょう。
Youtubeなどに、広尾学園Mathの過去問解説動画などもあるので、一度チェックしてみてください。
本科/医進・サイエンス/インターナショナルSG選考方法
- 原則、海外在住経験が1年以上あり、帰国後3年以内であること
- 国語(日本語による出題):50分/100点
- 算数(日本語による出題):50分/100点
- 面接(日本語):10分(受験生との個人面接)
インターナショナルSGの場合、英語力は問いません。
なので、英語圏以外の帰国子女にとっては大きなチャンスです。
海外の日本人学校は、週の学習時間が多く学力レベルが高いところも多いので、プラス日系進学塾やオンライン家庭教師などを駆使して、学力レベルをさらに上げておきましょう。
2月一般入試の選考方法
また、2月受験は一般入試になります。
12月入試で思ったような結果が出せなかった場合でも、2月入試を受けることは可能。
ただ、複数回受験の優遇措置はありません。
- 第1回:本科…50名
- 第2回:本科/インターナショナルSG…70名(インターナショナルSG20名を含む)
- 医進・サイエンス回…35名
- インターAG回…10名
- 第3回:本科/インターナショナルSG…35名
- インターAG回は、英検2級以上、または、同等以上の英語力を有する者
- 第1回~第3回 主要4科目:国語・算数 各50分/100点、理科・社会 各30分/50点
- 医進・サイエンス回 主要4科目:算数・理科 各50分/100点、国語・社会 各30分/50点
- インターAG回:English(英語による出題)50分/100点
Mathematics(英語による出題)50分/50点
Japanese(日本語による出題)30分/50点
Interview(英語/日本語)10分 (受験生との個人面接再受験生は免除 )
※2 TOEFL iBTでスコア90以上の場合はEnglishの試験を免除します。事前にスコアの提出が必要です。
広尾学園高等学校について
広尾学園高等学校からの入学の場合は、医進・サイエンスコース、インターナショナルコースのみの受け入れになります。
インターSGコースは高校からは無くなります。
偏差値70越えなので、帰国生入試とはいえ試験以外の教科も一定レベルの学力は必要です。
入学してからの進度もかなり早いので、基礎をしっかり固めておくのはもちろん、先取り学習ができている必要があります。
というのも、図を見ていただけるとわかる通り、中2の段階で中学過程は終了し、中3から高校過程、高2で高校過程も終了するスケジュールになっています。
中高一貫校の場合、このようなスケジュールが多いので、広尾+併願校複数受験する場合でも、ある程度の先取りは必要になってきます。
広尾学園高等学校の募集要項
広尾学園高等学校の12月受験:国際生入試の募集人数は
「インターナショナル」が若干名
「本科/医進・サイエンス/インターナショナルSG」も若干名となっています。
3.2倍だと案外低いのかも…と思いがちですが、なんせ偏差値が71とかなり高いので、高校からの受験はしっかりと準備をしてください。
一般的な進学塾よりも、帰国子女のハイレベル校に対応できる専門塾に通うことをお勧めします。
- 「国際生 入学試験」 の出願資格
②原則、海外在住経験が1年以上あり、帰国後3年以内であること
③保護者のもとから通学できる者
④英検2級以上、または、同等以上の英語力を有する者
インターナショナルコースの募集要項
募集人数…若干名
- English(英語による出題):50分/100点
- Mathematics(英語による出題):50分/50点
- Japanese(日本語による出題):30分/50点
- Interview(英語/日本語):10分(受験生との個人面接)
※2 TOEFL iBTでスコア100以上の場合はEnglishの試験を免除します。事前にスコアの提出が必要です。
ちなみに、TOEFL iBTでスコア100というのは、TOEICでいうと満点相当、英検1級相当になります。
もしかしたら、英検1級のほうが簡単かもしれません…
医進・サイエンスコースの募集要項
募集人数…若干名
- 英語(日本語による出題):50分/100点
- 国語(日本語による出題):50分/100点
- 数学(日本語による出題):50分/100点
- 面接(日本語):10分(受験生との個人面接)
2月一般入試の選考方法
募集人数
- 第1回 医進・サイエンス…15名
- 第1回 インターナショナル…10名
- 第2回 医進・サイエンス…15名
国際生同様、高校からの募集人数がかなり少なくなり、狭き門になっていますね。
- 医進・サイエンス: 英語・国語・数学 各50分/100点(日本語による出題)
面接(日本語)10分(受験生との個人面接・再受験生は免除) - インターナショナル:English(英語による出題)50分/100点
Mathematics(英語による出題)50分/50点
Japanese(日本語による出題)30分/50点
Interview(英語/日本語)10分(受験生との個人面接 再受験生は免除)
※2 TOEFL iBTでスコア100以上の場合はEnglishの試験を免除します。事前にスコアの提出が必要です。
広尾学園中学校・高等学校まとめ
広尾学園は、帰国生だけではなく国内一般生にも大変人気の高い学校です。
それってやっぱり「インターナショナルコース」ができて、英語で学ぶことに注目が集まったからなのかもしれません。
インターナショナルスクールと同等の授業があり、なおかつ一条校なので、国内難関大学はもちろん、海外の大学進学にもかなり有効な学校は、他には見つけることができない強力な強みです。
海外で暮らした経験の長い帰国子女の場合、このインターナショナルスクールと同等の授業のほうが、伸び伸びと学べるといった利点もあります。
ただ、学習レベルはかなり高く、進度も早いので、中学受験どうしようかな…と思ったその日から、コツコツと受験準備をしておきましょう。
英語の強化とともに、日本の勉強に関しても、必ず抜けが無いように、基礎固めから先取りまで、無学年でできる教材を選ぶことがまずファーストステップ。
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すららの場合、最短1カ月、最長でも4カ月単位での申し込みになるので、基礎部分は4カ月〜半年くらいの短期集中で。
すららは最初に「学習の抜けを見つけるための学力診断テスト」をおこない、抜けている個所や苦手箇所をAIがフォローアップしてくれます。
今までの学習内容にどこか「抜け」とか「苦手箇所」があると、先に進んでもつまづく原因になるので、必ず初めに埋めておきましょう。
しばらくすると、すららでは物足りなくなってくるので、その時点でオンライン家庭教師かハイレベル塾に切り替えましょう。
最初から難関校対応の塾に行くよりも、半年・1年でも基礎固め+若干の先取りをしておいたほうが効率よく進められると思います。
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